日本企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)でどのように変われるのか――。
月極駐車場のDXという新しい分野を切り開いてきたハッチ・ワークの大竹啓裕会長が「DXの現場訪問」と題し、今話題となっている「企業経営者」にインタビューする新シリーズ。
今回は、クラウド型オンラインセールスシステム「meet in(ミートイン)」を提供するmeet in(東京・豊島区)の齋藤正秋(さいとう・まさあき)社長に話を聞きました。
新型コロナウイルス感染症の流行下ということもあり、実際にmeet inを使ってインタビューしました。
私は、4年前に「zoom」の解説本を監修した経験があり、オンライン会議システムは世界的企業でさえもシェア獲得が難しいとの思いがありますので、国内企業が果たしてどこまで通用するものかという興味がありました。
meet inは、サービス提供開始の翌年にあたる2020年に2000社、3年目となる2022年初頭には5000社達成という圧倒的なスピードで利用者を増やし続けているといいます。
最近では実際に私の経営者仲間も導入したと聞くことがあり、実感として存在感が増していました。
誰もが知るグローバル企業や日本でも超大手といわれる企業が参入し、群雄割拠しているオンライン会議システム市場で、なぜmeet inが急成長できたのかその秘密を解き明かしていきます。
meet inはどのようにして生まれたのか?
以下は齋藤社長のお話です。
meet inは、もともと親会社であるアイドマホールディングスの社内ツールとして開発されたものです。
2015年、アイドマが「mama works」という、主婦層を中心とする在宅ワーカーの求人サイトを立ち上げました。
その過程で自社でも在宅ワーカーの活用を進めていきましたが、インストールやログインでつまずいてしまうなど、オンラインでうまくコミュニケーションがとれない問題が発生しました。
他社の様々なサービスを検証しましたが、どれもうまくいきませんでした。
そこで、ITに疎いママたちでも簡単に使えるツールの開発を決定。それがmeet inの始まりでした。