日本企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)でどのように変われるのか――。
月極駐車場のDXという新しい分野を切り開いてきたハッチ・ワークの大竹啓裕会長が「DXの現場訪問」と題し、今話題となっている「企業経営者」にインタビューする新シリーズ。
今回は、美容業界で初のサブスクリプションビジネス「MEZON(メゾン)」を始めたJocy(ジョシー)(東京・渋谷区)を取り上げます。
店舗側サブスクとして美容室の店舗登録数と利用者数は日本一です。同社の石黒武士(いしぐろ・たけひと)副社長に話を聞きました。
過当競争とも呼べる美容業界にあって、美容室と顧客を「ヘアケアという新たな美容体験」で結ぶ日本で唯一のプラットフォームを作り運用しています。
美容業界におけるDXの軌跡や裏話、成功の過程からDXの本質に迫ります。石黒副社長との対談の後編です。
前編はコチラ(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67383)からご覧ください。
MEZON創業秘話
大竹:MEZONは、美容業界に全く新しい価値を提供しましたが、このビジネスモデルはどのように生まれたのですか。
石黒:アイデア自体は、現在、私との共同代表で社長を務める鈴木みずほ(すずき・みずほ)が考えたものです。
大竹:それに石黒さんが賛同したわけですか。
石黒:鈴木とは、同じ会社の同じ事業部でした。2人とも独立志向があって、それぞれ違った事業プランについてよく話をしていました。
ただ、私の構想は当初の赤字が大きかったので、先に定額制の美容ビジネスをやろうということになりました。