韓国大統領選で敗北宣言を出した李在明氏(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(李 泰炅:北送在日同胞協会会長)

 脱北し、韓国に定住して13年になる。李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)政権下で暮らしながら、大韓民国の国民意識をそれなりに習得してきた。だが、その後の5年間である文在寅(ムン・ジェイン)政権は、まるで北朝鮮で暮らしているかのような気分だった。

 文在寅大統領は政権の座に就くと、ドイツ・ベルリンで対北政策「ベルリン構想(新韓半島平和ビジョン)」を発表し、あたかもカンニングをする学生のごとく、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の顔色を窺ってきた。

 例えば、船に乗った2人の脱北者が韓国に来た時には、北朝鮮当局から命を奪われることになるかもしれないのに、板門店に送り返すという反倫理的行為を強行した。自国の国民である海岸水産部の船員が北朝鮮軍に攻撃され、殺されるという蛮行を見ても一言も言い返さない。本当に卑屈な人間である。

 この左派政権は、韓国の脱北者団体が北朝鮮の体制を批判するビラを散布した後、金正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長の批判に従って、ビラ禁止法も成立させている。

 ところが、当の金与正氏は彼の片思いを知ってか知らずか、文在寅大統領を指して、「特級の大バカ者」「奇怪な一族」「生まれつきのアホ」「米国産オウム」など、口にするのもはばかる言葉をずけずけと吐き捨てている。

 北朝鮮の大っぴらな悪口にも、「北朝鮮愛」を貫く文在寅大統領は米タイム誌のインタビューで、「金正恩氏は非常に率直で、意欲的であり強い決断力を見せた」「国際的感覚もある」と発言した。

 ソウルの中心街では、「白頭称賛委員会」「白頭守護隊」「韓国大学生進歩連合」をはじめとする左派青年たちの演説大会が開かれ、光化門広場には「私は共産党がいい」という言葉が、青々とした空に響きわたる。

 今の文在寅は、左派ではなく、主体思想派、従北勢力、北朝鮮勢力である。私はこのような理由で、左派、すなわち民主党を嫌っている。