(古森 義久:日本戦略研究フォーラム顧問、産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)
ロシアのウクライナ侵攻が始まった。ロシアとアメリカ・西欧との正面対決が決定的となった。第2次東西冷戦の始まりだともいえる。
アメリカでは、軍事対決をあくまで避けるというバイデン大統領の姿勢が軟弱に過ぎて、ロシアのプーチン大統領を勢いづけたとの批判が広まっている。
WSJが「軟弱すぎる」と非難
アメリカの新聞では最大部数を誇るウォール・ストリート・ジャーナルは2月22日の社説で「ロシアのウクライナ侵略で新冷戦が始まった」と題して、バイデン大統領のロシアへの姿勢を軟弱すぎると非難している。
同社説はバイデン大統領がこの時点までロシアのウクライナへの侵攻を「侵略」と呼ぶことをためらってきた点を指摘して、プーチン大統領の勢力圏拡大の野望を正面から阻止する動きをとっていない、と論評した。