組織委会長なのに大会期間中に「別業務」
そんな蔡書記、自ら組織委会長を務めるオリンピックが開幕するや、開催地の北京で、「金メダル並み」の猛威を振るい始めた。決して世界に伝えられることはないが、その一端をお伝えすると――。
オリンピック開会5日目の2月8日、蔡奇書記は北京市の幹部190人を集めて、中国共産党北京市第12回紀律検査委員会第7回全体会議を開いた。そして、その場でこう強調した。
「2021年は、習近平同志を核心とする党中央の堅強な指導のもと、北京市の共産党委員会は、第19回共産党大会とその後の全体会議の精神を全面的に貫徹した一年だった。また、習近平総書記の北京に対する一連の重要講話と重要指示の精神を深く貫徹した一年でもあった。
2022年は、第20回中国共産党大会の年であり、北京冬季オリンピックの年だ。また、第14次5カ年計画の2年目の年であり、紀律検査監督をしっかりやる意義は重大だ。総合的な要求としては、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想に指導を仰ぐことを堅持する。その上で、第19回共産党大会及びその後の全体会議の精神を全面的に貫徹実行していくのだ・・・」
同じく2月8日、蔡書記は北京市第15期人民代表大会第103回主任会議を開かせ、「北京市人民代表大会常務委員会2022年活動要点」を決議した。この「要点」の第一には、「いささかも揺るがない党の全面的指導の堅持」という表題が付けられ、次のような書き出しで始まる。
<常に理論武装を強化するのだ。第一の議題である学習制度(習近平思想の学習制度)を堅持し、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想の学習を深く貫徹する。特に、習近平法治思想、及び習近平総書記の人民代表大会制度を堅持し最善にすることに関する重要思想の学習を深く貫徹する。党史の学習教育成果を固く深くし、第19期6中全会及び中央の人民代表活動会議の精神を深く学習し、習近平総書記の重要講話、重要指示指令をともに学習していくのだ・・・>