北朝鮮の金正恩総書記(提供:KRT/ロイター/アフロ)

「勝利――勝利の目をみはることが高く強まった2021年――一歩一歩の前進が、平時の何倍、何十倍も難しかった、いかばかりか強固で峻厳な一年であったことか。我々は、どれほどの過酷な挑戦と苦難に耐えながら、絶え間なく歩んできたことか・・・」

 2月1日の春節(旧正月)に合わせて、朝鮮中央テレビが、金正恩(キム・ジョンウン)政権の「2021年の勝利」を称える1時間45分にわたる特別番組『偉大なる勝利の年 2021』を放映した。

恭しく金正恩の功績を賞賛

 冒頭、重々しいナレーションに合わせて、除夜の鐘が「革命の首都」平壌に鳴り響き、北朝鮮国旗が高らかに掲揚される。続いて、夕陽の海辺に、白馬に乗って佇(たたず)む金正恩総書記。その後、金総書記が重々しく演説したり、新開発の街をにこやかに視察したりする映像が流れる。そして金総書記の直筆の国民向けメッセージが映し出される。

2019年10月16日に朝鮮中央通信から公開された白馬にまたがって白頭山を登る金正恩(提供:Korean Central News Agency/ZUMA Press/アフロ)

「新年を祝福します。新年を迎え、全人民に、祝賀の挨拶を申し上げます。国じゅうのすべての家庭の大切な幸福が、さらに花開くことを深く願いながら、愛すべき人民たちの貴重な幸運を、敬虔に祈願します。

 私は我が人民の理想と新たな年を前に戦いを進めます。困難な日々の中でも、変わることなく我が党を信じ、いつでも支持してくれる気持ちに対して、感謝申し上げます。

 偉大なる人民が抱いてくれる忠心が、徹頭徹尾変わることがないことに、報いることを再度誓いながら。2022年1月1日 金正恩」

 そこから1月の第8回朝鮮労働党大会に移り、偉大な国家建設が、高らかに謳われる。その後、一年にわたる「勝利の模様」を辿っていった。