経営不安に陥っている中国恒大集団。世界の市場は不安定な状況が続いている(写真:ロイター/アフロ)

 日本では、1975年以来、増加の一途を辿る日本国債残高を少しでも減らすべく、プライマリー・バランスを達成しようとする緊縮財政派と、日本経済の成長促進で税収を増やせば財政赤字問題も解決するというリフレ派が20年にわたって激論を交わしてきた。

 この間、国債発行残高は1970年に比べて330倍、不良債権問題にめどがついた2000年と比較しても3.6倍に膨らんでいる。

 日本銀行はデフレ解消を目指して、ゼロ金利政策とマイナス金利政策を続けてきた。特に、黒田日銀総裁になってからは量的緩和(≒国債の大幅な買い入れ)を柱とした超金融緩和を続けており、日本国債の残高は令和3年度末には990兆円となる見込みだ。そのうち日本銀行保有分は(2021年9月20日段階で)538兆円(全体の54%)、対GDP比率は237%である。

 これまでは誰が何と言おうとも、BIS(国際決済銀行)のOECD諸国のリスクウェイトはゼロ%で微動だにせず、ムーディーズやS&Pが日本国債を格下げしようとも、日本企業であるJCR(日本格付研究所)がAAA/安定的、R&I(格付投資情報センター)の格付けがAA+/安定的としてきたため、主要投資家である日本の金融機関などは日本国債の保有を続けてきた。

 ところが、BISの幹部によれば、この動きに変調を来しかねないような動きが出てきているようだ。すなわち、ゼロ%に張り付いている日本国債のリスクウェイトを見直す可能性があるという話である。

 それでは、なぜBISの幹部が日本国債のリスクウェイトを引き上げることを考え始めたのだろうか。その背景には、中国恒大集団の経営不安を指摘する日本側に対して、中国が不満に感じているという可能性があるようだ。