東京オリンピック・パラリンピックの取材のために日本を訪れる海外のメディア関係者に対しては、プレーブックに従う報道エチケットを守ることになっています。
これに対して「報道規制だ」「取材の自由権に対する侵害だ」といった猛反対のブーイング(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210702/k10013114771000.html)が海外の報道メディアから相次いでいます。
この問題を少し深掘りしていくと、すでに米国では猛威をふるっている「ワクチン・デバイド」の嵐が見えてきます。
すでに日本に来襲しつつある「ワクチン・デバイド」を念頭に、五輪と五輪後に多様性を増すであろう、日本国内での変異種蔓延について考えてみましょう。
混乱の度を増すコロナ時差
すでに報道されているように、英国では「デルタプラス」変異株による、新たなコロナ・パンデミックが猛威をふるっています。
6月11日のG7開催に向けて、英国ではコロナの克服を全世界に発信するつもりでいました。
ところが、現実はとんでもなかった。5月の連休頃、1日1500人ほどまで落ちた新規感染者数が、5月中旬、下旬とじりじりと増加に転じます。
6月に入ると1日5000人を超える新規感染者数。これがあれよあれよと急増して、6月17日には1万人超え、6月29日には2万人超え、そして7月2日には2万7500人と、まさに急坂を駆け上っている最中です。
どうしてこんなことになったのか?
英国はボリス・ジョンソン首相のコロナ罹患に凝りて、早期に徹底したワクチン接種を進め、コロナ克服「欧州の優等生」になったのではなかったか?
UKのコロナ克服シナリオをすべてひっくり返してしまったのが「デルタプラス」変異株の流行でした。