(写真はイメージです/Pixabay)

「信じられませんでした。見たことのない光景でした」──野生動物学者のヴァネッサ・ピロッタさんが興奮気味にこう語る。

 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州沖で、ドローンがザトウクジラの巨大な群れの食事風景の撮影に成功。BBCが動画ニュース(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65640)で伝えている。

 ザトウクジラは夏の間、南極海で過ごし、その後繁殖のためにオーストラリア北部へ移動する。今回、撮影されたのは南極へ帰る途中の大きな群れである。

 南半球ではこれまで南アフリカ沖で大規模な食事風景が観察されたことがあるが、20頭以上の「スーパーグループ」と呼ばれる群れが、オーストラリア海域で観察されたのはこれが初めてだという。

 撮影された映像では、ザトウクジラが泡の網をつくって獲物の魚を囲い込む「バブルネット・フィーディング」と呼ばれる狩りをしている様子も確認できた。