新型コロナウイルス感染症用のワクチン接種が始まって次々に起こる驚愕の接種事故・・・。

 あぁ、ついに一番やってはいけないことをやらかしてしまいました。

 6月1日 兵庫県尼崎市の高齢者施設でのこと。40代から70代の施設職員6人に対して「ファイザーワクチンを希釈せず原液のまま注射」という事故が発生という報道がありました。

ワクチン原液接種事故の実際

 現実に起きたことを、報道に沿って振り返ってみましょう。

 6月1日、尼崎のその施設では、職員30人に対するファイザーワクチンの接種が予定されていました。

 そして、打ち始めてみて、6人が終わった時点で「ウイルス液剤の入ったバイアルが終わり」になり、何かミスがあったことに気がついた・・・。

 どうですか?

 というか、このお粗末は何か?

「打ち子」スタッフが、何も分からず、何も認識せず、非常に意識レベルの低い状態で「流れ作業」で処理していたことが明らかです。

 一応、基礎的なところから確認し直しておきますと、ファイザーのワクチンは、1つの冷凍バイアル瓶に0.45mlのワクチン「原液」が入っています。

 これを解凍後、1.8mlの生理食塩水(生食)で希釈して、接種に用います。

 なぜ生理食塩水かというと、人間の体液と同じ濃さ「等張液」にしておかないと、注射がうまく働かないから、また接種のとき、等張液でないと大変痛い、といったこともあります。