(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)
もはや日本の政府の感覚がどうかしている。そうとしか思えない。なぜなら、国内の新型コロナウイルスの感染拡大――もっと言えば、感染対策の失敗を、いつの間にか“酒のせい”にしているからだ。
もはや何度目かも分からない菅首相の「お詫び」
3度目の緊急事態宣言が発出された。対象は東京、大阪、京都、兵庫の4都府県。期間は4月25日から5月11日まで。しかも今回は、飲食店での酒類の提供停止や大型商業施設の休業が要請の対象になった。
菅義偉首相は23日の記者会見で、再三の発出にこう述べている。
「私自身、これまで、再び宣言に至らないように全力を尽くすと申し上げてきましたが、今回の事態に至り、再び多くの皆様方に御迷惑をおかけすることになります。心からおわびを申し上げる次第でございます」
もう毎回、この首相は国民に詫びている。そのことは以前にも書いた。
(参考記事)国民へのお詫びとお願い、それ以外に首相は何してる
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/64367
これで何度目の謝罪なのか、分け隔てもなくなったばかりでなく、もはや腹の内では本当に申し訳ないと思っているのか疑わしい。