米調査会社のガートナーがこのほどまとめたレポートによると、2021年1~3月期の世界パソコン出荷台数(速報値)は約6990万台で、前年同期から32%増加した。この伸び率は同社が2000年に統計を取り始めて以来最大。
前年同期は、新型コロナウイルスの影響でサプライチェーン(供給網)の操業や販売店の営業が一時停止となり、著しく減少した。今年1~3月期はその反動もあり大幅に伸びた。
ただし、米CNBCによると、6990万台は1~3月期として2015年に次ぐ台数。在宅の広がりでパソコン需要が増大しているという。
年間出荷台数2.75億台、10年ぶり高水準
これに先立ちガートナーが公表した昨年(20年)1年間の世界パソコン出荷台数は前年比4.8%増の約2億7500万台。約10年ぶりの高水準で伸びた(独スタティスタのインフォグラフィックス)。
ガートナー調査ディレクターの北川美佳子氏によると、昨年は年初頭にサプライチェーンの混乱があったものの、消費者需要の高まりで市場は年間を通じて好調だった。同年10~12月期の出荷台数は前年同期比10.7%増の7940万台を記録した。
アップルが約5割増 21年1~3月
21年1~3月期のメーカー別出荷台数を見ると、首位は中国レノボ・グループで、前年同期比42.3%増の1754万8400台だった。2位は米HPで同34.6%増の1496万3000台。3位は米デル・テクノロジーズで同12.9%増の1154万2000台。