前回連載「文科省の『探究学習』は必ず失敗する(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/64738)は、リリース直後ランキング10位とか8位とかで、ああ、毎年こういう新人を応援する原稿を書いているけれど、もう読まれなくなってしまったのかなと思っていました。
ところが、夕方から夜にかけてにわかにトップビューとなり、翌日の朝になってもトップ3に入っているのを、ありがたくも驚きつつ見ています。
そこで、前回稿に書かなかったことをいくつかまとめてみたいと思います。一言で言うと「ティーンエイジの大切さ」に尽きる話かもしれません。
前回、故・有馬文部大臣が「ゆとり教育」のモデルとした、日本最初の私立高校「武蔵高等学校」の教育について触れた部分を、少し端折りましたので、それを具体例で補ってみます。
皆さん、自分の好みとか志向って、いつ頃決まったと感じられますか?
例えば食べ物の好き嫌い、自分の好きなタイプとか、何でもかまいません。
40歳を過ぎてからの趣味道楽もあると思いますが、人生の多くの方向性は、大半が物心ついてから成人するまでの時期に決まってはいないでしょうか。
とりわけお子さんの未来を考えるとき、この時期の大切さはどれだけ強調してもし過ぎることはないと思うのです。
中学高校生をいきなりノーベル賞門下生に
前回、「探究学習」を目指すうえで中学高校生はどうすべきか、という問いの設定に「ネットで第一人者や大学教授に連絡してごらん」という答えを記しましたが、やや拍子抜けした、といったリアクションももらいました。
いや、率直に書かせてもらうと、そこで拍子抜けしてはいけないのです。というのは、この一行から読み取ってもらえることが、実は無限にあるのだから。
というのも、これはまさに先ほど記した「ゆとり教育」のモデルとして故・有馬朗人元文部大臣が考えた「私立武蔵高等学校」が実施する教育の本質的骨格にほかならないのです。
そこでこれを補います。