米アマゾン・ドット・コム創業者でCEO(最高経営責任者)のジェフ・ベゾス氏は11月16日、自身の気候変動対策基金からNPOなど16団体に計7億9100万ドル(約830億円)を拠出すると明らかにした。
1兆円超の「ベゾス・アース・ファンド」
米CNBCによると、米環境保護NPOのザ・ネイチャー・コンサーバンシーや自然資源防衛協議会(NRDC)など5団体にそれぞれ1億ドル(約105億円)を、他の11団体にそれぞれ500万~5000万ドル(約5億2000万~52億3000万円)を投資するという。
ベゾス氏は同日、インスタグラムへの投稿で、「数カ月間、各団体の取り組みについて詳しく学んできた。それぞれに革新的、意欲的かつ効果的な取り組みをしている」と述べた。
CNBCによると、今回の投資先の多くは、それぞれの環境対策プロジェクトで資金を活用する。例えば、世界自然保護基金(WWF)は16日、マングローブ林の保護・再生や、海藻由来代替燃料の市場創成に活用すると明らかにした。
ベゾス氏は今年2月、私財を投じて気候変動対策基金「ベゾス・アース・ファンド」を創設すると明らかにしていた。環境問題に取り組む科学者や活動家、非政府組織(NGO)などに100億ドル(約1兆500億円)を拠出するというもの。この時、「気候変動は地球にとって最大の脅威だ」と危機感を示し、「これが及ぼす破壊的影響と闘うために、従来の方法の強化と新たな方法の探索の両面で協力したい」と、意気込みをインスタグラムに書き込んでいた。
2040年までに二酸化炭素排出実質ゼロ
アマゾンは自社物流事業からの二酸化炭素排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すプロジェクト「シップメント・ゼロ」を立ち上げており、2030年までにその50%を達成する目標を掲げている。