新型コロナウイルス感染症はこれからが本番。そのことを認識した政策を打たないととんでもないことになる

 スペインで非常事態宣言が発せられたという報道は、日本国内でどれくらい受け止められているでしょうか?

 言うまでもありませんが、政治的緊張などではなく、新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増加したことで、発せられたものにほかなりません。

 実際にデータを見てみましょう。

https://www.worldometers.info/coronavirus/country/spain/より引用

 春先のスペインでは、パンデミック爆発は1日1万人からの新規感染者を生み出します。

 これを都市封鎖で人工的に乗り切りますが、夏以降じりじりと感染再開、9月になって春のピークを超えてしまい、対策を強化したのも束の間、10月半ばに春の2倍、1日2万人超えの感染者数。

 非常事態宣言が出るのも当然のことになりますが、同様の「秋の感染再爆発」は各地で観測されています。

 イタリアやポーランドでは、爆発的増加に伴う社会封鎖措置に対して市民が暴動を起こし、公安当局が催涙ガスなどで収拾にあたるといった騒ぎにまで発展しているとの報道がありました。

 様々な要因で、現時点まで欧米ほどの死者が出ておらず、経済政策優先で着々と丸腰化しつつある日本では、こうした変化をどのようにシリアスにとらえているか、定かではありません。

 こうした観点から考えるとき、一番マズいのは米国です。