再開発は人生大逆転のチャンス。2016年の上海市虹口区での再開発の様子(筆者撮影)

(姫田 小夏:ジャーナリスト)

 8月3日、中国・広州市で海珠涌大橋が開通した。この橋を連日多くの人が訪れている。全長400メートルの橋の途中に奇妙な隙間があり、そこにポツンとたたずむ一軒家を見るためだ。

 海珠涌大橋は、取り残された一軒家を避けるために、そこだけ道路が二股に切り離されている。その様子は、上空から見るとまるで“眼”のようだ(下の写真)。

海珠涌大橋の途中に取り残された一軒家を上空から見たところ(出所:観察者網)

 中国では、抜けない釘のように一戸だけ残った家を「釘子戸(ディンズフー)」という。訪れた人たちは、橋の上から興味津々で、この老朽化した3坪ほどの釘子房を眺め、写真を撮ったり動画を撮ったりしている。