宮崎県都農町。美しい海岸も魅力の一つ(筆者撮影、以下同じ)

 2020年3月、人口密度1万9462人/km2で全国5位の東京都文京区から、98.2人/km2の宮崎県都農町(つのちょう)に移住しました。その差、約200倍。

 仕事の生産性はいままで以上に高く、日常の暮らしに不自由はない、それどころか、時間にゆとりができた分、より快適に。

 新型コロナウイルス感染症を機に、もっとたくさんの人が地方に目を向けて、ホントの地方創生が始まるといいなぁとの思いをこめて、リアルな地方のまちづくりをご紹介していければと思います。

21年在籍した企業の社長を退任

 2020年3月、21年在籍したUDS(東京・渋谷区)の社長を退任しました。

 UDSでは、人にフォーカスした経営を推進、まちづくりや場づくりでは、キッザニア東京をはじめ、神保町ブックセンターや日本初のイエナプランスクール、大日向小学校のリノベーションなど、企画、営業から建築のコーディネイトまで、幅広く関わってきました。

 20代の時に、新潟県上越市に家族で移住し、当時国内最大規模のショッピングモールの企画開発、運営に携わって以来、地方のまちづくりは自分にとってのライフワークとなっています。

 その影響もあり、常に地方自治体のお仕事も受託し、滋賀県のアンテナショップを日本橋につくって運営したり、ご縁があれば全国にお邪魔してお手伝いをしてきました。

 大変充実した日々を送ってはいましたが、次代の経営を考えると、自分がそうであったように、30代、40代から経営の実体験を重ねてチャレンジしていくことが必要。

 いつまでもベンチャー企業として持続的に成長していくために、創業者の会長と話し合い、僕の役割は一回りほど若い世代にバトンタッチをすることに決めました。