先述の表をもとに、以下試算してみます。
日本株ファンド(損益分岐点は8,526円)
売却する日の基準価額が8,527円だとすると
↓
8,527円×1,794,518口÷10,000=1,530,185円
(投資額の合計は1,530,000円)
公社債ファンド(損益分岐点は10,789円)
売却する日の基準価額が10,790円だとすると
↓
10,790円×1,418,113口÷10,000=1,530,144円
(投資額の合計は1,530,000円)
投資額を売却する日の基準価額が「損益分岐点と全く同じ」ですと、投資はプラスマイナスゼロという結果になります。同じく、先述の表をもとに試算します。
日本株ファンド(損益分岐点は8,526円)
売却する日の基準価額が8,526円だとすると
↓
8,526円×1,794,518口÷10,000=1,530,006円
(投資額の合計は1,530,000円)
公社債ファンド(損益分岐点は10,789円)
売却する日の基準価額が10,789円だとすると
↓
10,789円×1,418,113口÷10,000=1,530,002円
(投資額の合計は1,530,000円)
逆に、投資信託を売却する日の基準価額が「損益分岐点を1円以上、下回っている」場合は、投資は失敗、すなわち売却損になります。いわゆる元本割れということになります。やはり、先述の表からです。
日本株ファンド(損益分岐点は8,526円)
売却する日の基準価格が8,525円だとすると
↓
8,525円×1,794,518口÷10,000=1,529,827円
(投資額の合計は1,530,000円)
公社債ファンド(損益分岐点は10,789円)
売却する日の基準価額が10,788円だとすると
↓
10,788円×1,418,113口÷10,000=1,529,860円
(投資額の合計は1,530,000円)
積立投資の目的と申しますか、積立投資の効果は、この損益分岐点を引き下げることにあります。
積立投資の目的は「損益分岐点の引き下げ」
積立投資の損益分岐点を引き下げると、何が良いのでしょうか?
損益分岐点が下がると、「売却のチャンス(=売却のタイミング)」を増やすことができると、筆者は思っています。
先述の表をあらためてご覧ください。
もし、公社債ファンドを売却する時、売却する日の基準価格が9,000円だとしたら、いかがでしょうか?
9,000円×1,418,113口÷10,000=1,276,301円
です(税金等は考慮していません)。
投資額の合計1,530,000円を下回る結果となる、いわゆる元本割れです。
しかし、これが日本株ファンドの場合ですと、売却する日の基準価格が同じ9,000円でも、
9,000円×1,794,518口÷10,000=1,615,066円
です(税金等は考慮していません)。投資額の合計1,530,000円を上回り、売却益を得ることができました。
日本株ファンドの方が損益分岐点が低いので、日本株ファンドの方は売却益を得ることができ、逆に損益分岐点が高い公社債ファンドは元本割れという結果になったのです。
もっとも、公社債ファンドの方は、投資期間中、基準価格が9,000円まで下がったことは一度もありません。が、日本株ファンドの方は、投資期間中に基準価格が9,000円を大きく下回ったことは、幾度となくあります。