見どころは当然、二階堂の全裸だが実はこの作品、来年の大河ドラマ「青天を衝け」で主人公渋沢栄一を演じる吉沢亮も山田役で真っ裸になっている。国民的イケメンの前張りなしの潔い姿は衝撃度抜群。
壮絶、吉高由里子の『蛇にピアス』
「まんぷく」の好演も記憶に新しい安藤サクラもまた、ヌードを厭わない女優だ。あまりにあっさり脱ぐので、むしろ下着姿でリリー・フランキーと濡れ場を演じた『万引き家族』(18)の方がエロティックに見えるかも。女子高生役の『俺たちに明日はないッス』(08)、新井浩文との絡みがセンセーショナルな『百円の恋』(14)も見逃せないが、『白河夜船』(15)は劇中ほとんど裸かキャミソール姿という露出度だ。
『白河夜船』はよしもとばななの小説が原作。安藤は妻が植物状態の岩永と不倫関係にある寺子を演じている。毎日、働きもせず、ベッドのなかで岩永の電話を待ち続ける寺子。親友、しおりが自殺し、ショックを受けた寺子は不毛な現実から目を背けるように深い眠りへと落ちるばかり。ここでは安藤と岩永役の井浦新との生々しいベッドシーンが見もの。井浦新もまた、体を張った演技で知られる日本映画には大切な存在だ。
「花子とアン」でヒロインに抜擢された吉高由里子が井浦新とアブノーマルなセックスを展開するのが『蛇にピアス』(08)。吉高はこの作品のルイ役をオーディションで勝ち取り、初ヌードにチャレンジ。日本アカデミー賞新人俳優賞やブルーリボン賞新人賞を受賞し、ブレイクを果たした。彼女が監督の蜷川幸雄の前で、あっけらかんと服を脱ぎ、監督の方が恥ずかしがったというのは有名なエピソード。
『蛇にピアス』は肉体改造におぼれる女性を描いた衝撃のドラマ。渋谷をふらついていた19歳のルイはタトゥーとピアスまみれのアマと出会い、同棲を始める。アマのスプリット・タンに興味を持ったルイは、シバという男を紹介され、舌ピアスを開けてもらう。その忘れられない体験から、今度はシバにタトゥーを入れてもらうようになったルイは代償に抱かれるようになる。まだあどけない吉高と全身タトゥーの井浦新の絡みはいま見ても壮絶。