4月21日、日本のマスコミの人たちから北朝鮮の金正恩労働党委員長関連の問い合わせが続いた。
筆者は知人の北朝鮮専門家らに金正恩重体説について聞いてみた。
「治療を受けたのは事実だが、CNNの報道は脱北者の情報を引用しており誇張されている」
「簡単な血管手術をしたが、話したり歩いたりするには不便がないという知らせを北京の消息筋から聞いた。CNN報道は大げさになっている」
などというものであった。
韓国のマスコミでも一日中金正恩重篤説に関して、北朝鮮専門家を呼んで報道していたが、彼らの答えも「もし、金正恩が危篤だとすると軍事問題と直結するので、それなりの対応があるはずで、そういったことが見られないのは、異常はないとみていい」という内容であった。
発端は、4月15日付の労働新聞だ。
4月15日は、太陽節(北朝鮮の建国指導者金日成の誕生日で最大の祝日)であり、毎年太陽宮殿に金正恩氏が参拝していたが、その日の労働新聞には金委員長の姿が見られなかった。
2012年に金正恩氏が父の後を次いで権力を握ってから初めてのことだ。