株式会社セプテーニ・ホールディングスは2020年2月、新型コロナウイルスの感染拡大に備え、全地域における2021年卒の新卒採用をオンライン完結型の選考に移行することを発表した。新型コロナウイルスのさらなる流行が予測されるなか、スムーズな採用活動の実施と学生が安心して就職活動をするための迅速な措置といえる。

全選考フローをオンラインで完結。対象者をすべての学生に拡大

 世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス。厚生労働省は、日本国内でも感染初期フェーズに入ったとしてさらに警戒を強めている。そのため、セプテーニ・ホールディングスは、来場者の安全面考慮、感染拡大防止対策として、2021年卒の新卒採用の選考方法を全地域でオンライン対応に移行することを決定。全国の就活生が安心して就職活動にのぞめるよう、迅速な意思決定がなされた。

 同社では、入社後のパフォーマンスを算出するために、統計技術を活用した定量的で客観性のある採用手法を取り入れ、人事担当者が採用を判断する際の参考材料として使用している。このパフォーマンス予測の精度は年々向上しており、実際に対面して得られる情報をオンラインで取得した場合でも、遜色ないレベルで予測精度を担保できる採用モデルを開発。来社にかかる時間やコスト負担が大きい地方在住の学生に限定し、2018年卒の採用から全選考プロセスがオンラインで完結する選考手法を実施していたという。

 新型コロナウイルス感染症流行の影響から、採用活動に支障をきたさないためになんらかの対策を講じる企業が増加しはじめている。多くのフローを経ておこなわれる新卒採用を計画通りに進めるためには、企業側の的確な決断と舵取りが必要となりそうだ。

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HRプロ編集部

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