米CNBCによると、米アマゾン・ドット・コムは2月18日に、米国で社員向けの医療サービスを開始した。同社には、社員向けの医療サービス部門「Amazon Care」があるが、同名の専用アプリを通じて、各種サービスの提供を始めたという。
ビデオ通話とチャットによる仮想診療所
社員とその家族は、ビデオ通話とテキストチャットによる医療相談が可能で、必要に応じて訪問診療・看護も受けられる。訪問場所は自宅の他、社屋内の診療室も選べる。処方薬の配達サービスも利用できるという。
ビデオ通話とチャットによる相談の内容は、医師や看護師によるアドバイスや診断、治療に関する説明など。CNBCは、これを「仮想診療所」と報じている。
受付時間は平日午前8時から午後9時まで、土日は午前8時から午後6時まで。現在は、米ワシントン州シアトル本社の社員とその家族を対象にしている。
アマゾンが社員向け医療サービス部門のAmazon Careを立ち上げたのは昨年(2019年)9月。同10月には、ヘルスケアサービスを手がける米国の新興企業「ヘルス・ナビゲーター」を買収したと伝えられた。ヘルス・ナビゲーターは診断や重症度判定を遠隔で行うツールなどを開発、提供していた企業。遠隔治療を手がける医療サービス企業などを顧客に持っていた。
こうした経緯もあり、アマゾンは今回の社員向け医療サービスを、他社や一般消費者にも広げる可能性があるとCNBCは伝えている。