CNBCなどの米メディアによると、動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を手がける中国のバイトダンス(字節跳動科技)は、米シリコンバレーに活動拠点を構えて、米国のテクノロジー企業から人材を引き抜いているという。
フェイスブックやアップルなどから引き抜き
バイトダンスのTikTok事業はここ最近、カリフォルニア州のマウンテンビューにオフィスを設置した。そこはかつて、フェイスブックの対話アプリ「WhatsApp」のオフィスだった。
フェイスブックの本社があるメンローパークからわずか数キロメートル離れた場所で、TikTokは地の利を生かし、人材獲得競争で米企業に対抗しているという。
TikTokは2018年からこれまでの間に数十人をフェイスブックから引き抜いた。提示している報酬額はフェイスブックに匹敵するもの、あるいは20%程度高いという。また、同社はスナップやフールー、アップル、ユーチューブ、アマゾン・ドット・コムなどの米テクノロジー企業からも多くの人材を引き抜いたと事情に詳しい関係者は話している。
TikTokは、ハリウッドに近いロサンゼルス郊外のカルバーシティに米国本社オフィスを構えている。関係者によると、来年(2020年)初頭にも、この地域で米国本社オフィスを拡大移転する計画だという。
超短編動画が若者に人気
TikTokのような超短編の動画は若い利用者層を中心に人気が高まっている。モバイルアプリのマーケティング会社、米センサー・タワーによると、TikTokの米国におけるアプリダウンロード件数は2018年後半にFacebookやInstagram、YouTube、Snapchatを上回り、トップの座に就いた。アップルのApp StoreとグーグルのGoogle Playにおける世界ダウンロード件数は今年初めからこれまでの期間で5億4600万件に達したという。