今後、リファラル採用をどのように盛り上げたい?

白潟 現在の状況を見ると、無理に盛り上げずとも自然とリファラル採用が増えていくだろうと感じています。また、リファラル採用は「お金がかからない」「退職者が少ない」というメリットと「手間がかかる」「不採用者に気を遣う」というデメリットが明確にあります。今後はデメリットをさらに減らす方策を増やしたいと思っています。

髙森 例えば「働き方改革」は、政府が主導して「盛り上げようとしている」ものです。しかし、リファラル採用は現場での必要性から、じわじわとニーズが高まってきているものであり、このまま自然に盛り上がっていくと思います。リファラルの語源である「refer(言及する、触れる)」の意味の通り、普段から友人や仕事仲間とお互いの仕事について話ができる環境づくりが大切ではないでしょうか。

清水 ついつい人に自慢したくなるような仕事に就けるよう、多くの人をサポートするのが我々のミッションです。リファラル採用がうまくできている会社は本当にかっこいいと思っています。そういった企業の力になれるよう、これからも進んで行きたいですね。
 

質疑応答から注目の内容を抜粋して紹介

 後半には質疑応答の時間が設けられ、企業のエリアマネージャーや人事担当者からパネラーの3名に対してさまざまな質問が投げかけられた。その一部を紹介する。

Q:20%まで上がったリファラル採用の比率をさらに上げていく秘訣とは?
A:リファラル採用が当たり前という意識を、より多くの社員が共有すべきでしょう。(髙森氏)

Q:新卒採用でもリファラル採用は有効ですか?
A:新卒採用の方がむしろ成功確率は高い。内定者でプロジェクトを作り、部活やゼミ、学生時代のアルバイト先などのつながりを駆使したい。内定者と新入社員を対象としたリファラル説明会を開くのも効果的です。(白潟氏)

Q:お金以外のインセンティブで好ましいものはありますか?
A:毎週の朝礼でリファラルの進捗を報告し、成功者には認定Tシャツなどのノベルティを授与している企業がある。それが『リファラルってかっこいい』というブランディングとモチベーションの向上につながっています。(清水氏)

 といったやり取りが交わされ、参加企業の担当者それぞれがリファラルの可能性を実感する中でセミナーは終了。ネットワーキングの限られた時間にも、パネラーを囲んでの活発な意見交換が行われていた。認知度的にも市場的にも拡大を続けるリファラル採用。今後の動向にもしっかりと目を向けておきたい。