「平成の怪物」に逆風が吹きつけている。中日ドラゴンズ・松坂大輔投手のことだ。右肩を痛めて開幕に間に合わず二軍調整を強いられているにもかかわらず、5月上旬のファーム練習日に早朝からゴルフをしていたことが写真週刊誌の報道によって発覚。球団側からペナルティーを科され、本人が謝罪したものの世間の反応は冷たい。

擁護論も一部にあるものの

 関東近郊で右肩の治療を行い、そのスケジュールの合間を縫って問題となった当日に千葉県内のゴルフ場でプレーしたようだ。松坂本人の弁明によれば、ゴルフをした当日もその後に治療とトレーニングを行っていたという。いくら練習日だったとはいえどもチームから離れることを球団側から許可されているし、完全に一日中サボっていたわけではないので問題視しなくてもいいのではないか――。球団内でも少数派だが、このように指摘する擁護論もある。

 それとは別にメジャーリーグのシカゴ・カブスに在籍するダルビッシュ有投手もツイッターで「こっちの人は全然気にしない。肩痛めててゴルフダメは無いと思う」などと投稿。日米の認識の違いを取り上げながら、松坂を擁護した。

メッツが松坂の保有権を維持、オープン戦の投球が好印象

ニューヨーク・メッツ時代、14MLBオープン戦、セントルイス・カージナルス戦に先発登板する松坂大輔(2014年3月2日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Joel Auerbach〔AFPBB News

 しかしながらいいか悪いかで言えば、中日側がペナルティーを科す処分を下したのだから「NG」に決まっている。メジャーリーグでは許されるかもしれないが、ここは日本だ。まさか自分が元メジャーリーガーだから許されると思い込んでいたわけではないだろう。しかも松坂は右肩に問題を抱えて、リハビリ中の立場なのだ。ただでさえ、Bクラスに沈んで低迷中の一軍に大きな迷惑をかけているのである。