金正恩氏、プーチン氏との初会談は「非常に有意義」だった

ロシア極東地方のウラジオストクにある極東連邦大学で、会見するウラジーミル・プーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働委員長(2019年4月25日撮影)。(c)Alexey NIKOLSKY / SPUTNIK / AFP〔AFPBB News

 4月25日に、ロシア極東のウラジオストクで行われた、金正恩委員長とウラジーミル・プーチン大統領の露朝首脳会談。会談は3時間余りに及び、その後のディナーまで含めると、5時間にもなった。

 中でも、最初のテタテ会談(両首脳と秘書だけの非公式会談)は、1時間の予定が、約2時間に延びた。初顔合わせだった2人は、ここでいったい何を「密談」したのか?

 考えられる話題としては、トランプ政権との今後の核交渉、ロシアから北朝鮮への食糧・エネルギー支援、ロシアに派遣している北朝鮮労働者、ロシアから朝鮮半島へのパイプライン設置・・・と幅広い。

 だが私は、まったく報じられることはないが、もう1つ、2人は重要なイシューを話し合ったと推定している。それは、北朝鮮有事の際の「金正恩ファミリーの亡命ルートの確認」である。

中国への「南浦ー威海ルート」だけでは不安に

 朝鮮戦争が休戦したのは1953年だが、金日成主席は、再度、アメリカから空爆を受けた際の対策を考えた。平壌から中国に逃げるには、海岸沿いの陸路で新義州へ抜けて、そこから鴨緑江を渡って中国側の丹東に入るというのが「最短ルート」である。距離にして、約200kmだ。

 だがこの陸路は、海沿いのため、空爆が容易で危険である。そこで密かに、平壌の「金日成官邸」(金日成主席の執務室)からトンネルを掘って、黄海に面した港湾都市・南浦(ナムポ)まで通じるようにしたのである。約60kmの地下トンネルだ。