ドリスホームは、台湾中部の南投県にある湖、日月潭(にちげつたん、リーユエタン)の近くにあります。もともとは、グレッグさんのご両親が、B&B(ベッド・アンド・ブレックファスト、宿泊と朝食がセットになった宿)を日月潭の別の場所で経営していました。

 外資系金融機関に勤めていたグレッグさんのおにいさんが、台北から香港に転勤が決まり、可愛がっていた猫「ドリス」をご両親が預かることになりました。ご両親はそれまで猫を飼ったことがなく興味もなかったのですが、ドリスと暮らし始めたら、猫の魅力にひかれて大の猫好きになりました。

 ドリスのおかげなのかB&Bの経営も順調で、建て替える際に名前も「ドリスホーム」と変えました。

 その後、グレッグさんがドリスホームを継ぎました。そのとき友人から聞いたのが、「泊まりに行きたいけど、猫や犬に留守番をさせるわけにはいかないから」という声。「それなら猫も犬も泊まれるB&Bを作ればいいじゃないか」と、思い立ったのです。

 ただ、犬も猫も泊まれる宿にするには、清潔さを保てる部材を使用する必要があり、古い建物をリフォームするのでは、そのライセンスが得られない。そういうわけで、現在の場所に新たに建てたそうです。

「日月潭の周りに見て歩くところはそれほど多くありません。だからこそ、ゆっくりリラックスできる場所を提供したいと思いました。その夢がかない、今のドリスホームは目指した通りのものになっていると思います」と、グレッグさんは話してくれました。

 宿にいる4匹のうちの最後の1匹、三毛のミミ(メス、3歳)です。「ごめん寝」姿!? なんだか、恥ずかしがっているように見えますね。