米民主党の女三銃士(左からカマラ・ハリス上院議員、カーステン・ジリブランド上院議員、エリザベス・ウォーレン上院議員)

トランプ大統領が初めて軍門に下る

 ドナルド・トランプ米大統領が初めて折れた。いったん言い出したことは絶対に撤回したことがないトランプ大統領が民主党に譲歩したのだ。

 2016年の大統領選の公約の1つだったメキシコとの国境沿いの壁の建設費をめぐり、野党・民主党と対決。

 新たな予算は成立せず、その結果、昨年12月22日以降、政府機関の一部閉鎖状態(シャットアウト)となり、政府職員80万人に給料が払えなくなった。史上初めてのことだ。

 シャットアウトから34日目、トランプ大統領は建設費を外した暫定予算案を受け入れた。大統領をここまで追い込んだ民主党のナンシー・ペローシ下院議長の大勝利だった。

 中間選挙で下院を制した民主党は今や、いけいけドンドン。ロバート・モラー特別検察官の捜査報告を手ぐすね引いて待つ民主党は大統領弾劾の準備にも余念がない。

民主党の「女三銃士」が出馬表明

 この34日間の間に民主党内では2020年の大統領選に向けた動きが活発化した。

 2020年の大統領選に出馬する(可能性のある)とみられる民主党候補はざっと22人*1

 そのうちメージャー(予備選最終段階まで生き残れそうな候補)と目される3人の女性上院議員が立候補表明した。2月にはさらに何人かが出馬表明するものとみられている。

*1=ニューヨーク・タイムズの独自調査によると、出馬決定8人、出馬確実2人、出馬の可能性大4人、出馬あり得る8人となっている。

https://www.nytimes.com/interactive/2019/us/politics/2020-presidential-candidates.html

 その3人は、トランプ大統領への批判を強めている「女三銃士」。