(花園 佑:中国在住ジャーナリスト)
今年(2018年)初めに配信した「どこがおもてなしだ! 中国に完敗の日本のサービス」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52062)という記事の中で、サービス水準が今や中国にすら劣っている日本の業種として銀行、不動産、そして携帯電話業界を挙げて批判しました。
筆者は先月、中国から日本に帰国した際に携帯電話の契約を更新したのですが、携帯電話業界のサービスのひどさは相変わらずです。理不尽で不可解な料金体系を思う存分味わうこととなりました。
今回は、筆者の日本での格安SIMへの契約更新体験記と合わせ、海外在住者の通信契約事情、中国の携帯電話料金などについて紹介しようと思います。なお、はじめに言っておきますが、以下で綴るのはきわめて個人的な体験です。また「料金プランがサービスか?」という指摘もあるかと思いますが、ぜひ最後まで読んでいただき、顧客本位の姿勢が中国に比べてさえ劣っているという事実を知っていただけると幸いです。
海外在住でも日本で携帯電話が必要なわけ
筆者は現在、中国・上海に住んでいます。ここ数年、日本に滞在する日数は年間20日を超えることがありません。日本にほとんどいないのなら日本で携帯電話なんて必要ないのではないかと思われるかもしれません。けれども、筆者は日本に住んでいた頃の携帯電話契約をこれまでずっと維持し、料金も払い続けてきました。
理由は大きく分けて3つあります。