(5)相手国メディアへの影響力や強制力の行使
(中国国営の新華社通信や中国グローバルテレビジョンネットワーク(CGTN)が外国で中国政府の意を受けた情報を流すとともに、相手国のメディアにも影響力を行使する。中国側のその他の政府機関も外国メディアに圧力をかけて、自己検閲を強いて、報道内容を中国に有利にする。)
(6)貿易や投資を政治・安保目的で利用
(中国にとって好ましくない相手国政府の言動に対して、貿易や投資の面での報復的な措置をとる。例えば、韓国の米国ミサイル防衛システム配備に反対して 中国国内での韓国企業の営業を阻む。領有権を巡って衝突するフィリピンに対しては、果物の輸入や中国人観光客のフィリピン訪問を制限して強制的に外交圧力をかける。)
(7)中国国営企業の戦略的動員
(各国で活動する中国の国営大企業は共産党の指令で動くため、相手国の反中の動きを抑止し、親中の動きを助長させるために、営業や融資、投資などの面で政治的な措置をとる。相手国の企業やビジネスマンに利益を供与し、工作員やスパイの活動を行わせることもある。)
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戦略予算評価センターの報告書は、中国の対外的な政治闘争の手法や目的について以上のように述べ、中国側のそれぞれの工作に対する対抗措置も提言していた。日本にとっても中国との関係を考えるうえで、貴重な指針だといえよう。