ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手の米フェイスブックがシリコンバレーの本社を移転すると発表した。今年の6月中旬頃から第1陣の500人程度が移転、1年程度かけて全従業員を移転させ、本社機能も移す。
同社は2004年に米マサチューセッツ州ケンブリッジで創業したが、その年にヒューレット・パッカード(HP)などが本社を置くカリフォルニア州パロアルトに移転した。
2009年には同地区で900人の従業員を1カ所にまとめられる1万4000平方メートルのビルに移ったが、今度はそこから10キロメートルほど離れたメンロパークに移転する。
年間50%の人員増に対応
フェイスブックの従業員は全世界で2000人で、1400人ほどがシリコンバレーで働いている。同社では年間50%のペースで従業員が増えているため、将来の成長を見越してシリコンバレーの本社を拡充する。
新本社の敷地面積は23万平方メートルで、この中に9つのビルがある。東京ドーム5個分という広さだ。
駐車スペースは3700台分。現時点では3600人が収容できるが、同社の計画ではオフィスをいくつか撤去し、オープンフロアの職場環境を作るためそれ以上収容できるようになるという。
オフィス内のパーティションも取り払い、従業員が1カ所に集まって交流を円滑にできるよう改修するとしている。
また同社は地下トンネルでメーンキャンパスとつながる敷地も購入しており、こちらは東京ドーム2個分の広さになる。
これは「万が一フェイスブックが予想を上回る成長を遂げた場合にのみ改修する」というものだが、米ニューヨーク・タイムズは、現在のフェイスブックの成長度合いを考えると年内にもこの敷地の改修が必要になるのではないかと報じている。