人類の希望はスプレー式殺虫剤にあった

 もはや中国にいる限りダニにずっと刺され続けるしかないのかとあきらめかけていた時、スーパーで売られている一般的なスプレー式殺虫剤が目に入りました。その殺虫剤には、ハエや蚊やゴキブリだけでなくダニも殺せると書いてあります。それを見て、ふとある使い方を閃きました。

 それは、布団やベッドに直接スプレー式殺虫剤をぶっかけるというやり方です。

 筆者はベッド、掛布団、敷布団などに思い切り殺虫剤を吹き付け、さらに部屋中にスプレーして、ドアを閉めて一定時間密封する燻煙も行いました。この時、筆者の頭には「駆逐してやる!・・・1匹残らず!」という『進撃の巨人』のセリフが浮かんでいました。

 自分でも内心どうかと思うやり方でしたが、効果は絶大でした。まさに半端ない効き目でした。その日の晩からピタリとダニに刺されなくなり、心なしか布団に虫が潜んでいる気配も消えてなくなりました。

 雨が降って湿気が高くなった日はダニが再発生するのか、少し刺されたりもしますが、同じやり方でスプレーをかけまくれば、次の日からは大丈夫です。これぞ、「人類の勝利」です。

 ただし、殺虫剤が乾燥するまで布団は使えません。また、殺虫剤にアレルギーがある人にはお勧めできませんし、殺虫剤に弱い子供やペットのいない環境でのみ使える手段なので、試してみようという方はご注意ください。

ダニの強さは国・地域によって変わる

 この記事を書くにあたって、中国のダニは本当に日本よりタフなのか、殺虫剤製造大手のフマキラーに確認してみました。フマキラーによると、「同じ害虫であっても国・地域によって薬剤抵抗力は変わる」のだそうです。そうした背景から、薬効成分も販売先によってアレンジを加えているとのことでした。

 ところ変われば対策も変わる。筆者は、図らずもダニ対策でこの言葉を痛感することになりました。同時に、「戦い続ければ負けじゃない」という言葉も改めて胸に刻んだのでした。