次は「掃除」です。ダニは栄養となるほこりの多いところで繁殖しやすいことから、徹底的に部屋を掃除してみました。元々、筆者は掃除好きで、掃除をし過ぎてバイト先に怒られたこともあるくらいです。部屋の隅々まで何度も繰り返し掃除を行ってみました。けれども、やはりさしたる効果はみられず、部屋が無駄にきれいになっただけで終わりました。
化学の力に頼るも・・・
もはや常套策は通用しないことが分かり、次は、いよいよ人類の叡智たる化学の力、すなわち防虫剤、殺虫剤の出番です。
最初に使ったのは、市販の「ダニ除けスプレー」です。人体には無害な、ダニの嫌う匂いを布団などに染み込ませることで、ダニを殺さずに忌避させるという代物です。わざわざ上海市内の日系スーパーで買ってきて使ってみましたが、その後も相変わらず刺され続け、部屋がいい匂いに包まれただけで終わりました。
ならばと、最近日本でも流行っている「ダニ捕りシート」を導入してみました。これはダニ除けスプレーとは逆に、ダニが好む匂いを発することで誘引し、シート内に閉じ込めるという商品です。上海でも売っていることを知らなかったので、わざわざ日本で買ってベッドの上に置いてみました。けれども、相変わらず刺され続けます。結局、ベッドの一部が無駄ににぎやかになっただけで終わりました。
ここまできたら、日本で使っていたあの最終兵器に頼るしかありません。燻煙式殺虫剤です。これは、水につけることで殺虫成分を含んだ煙を出す殺虫剤で、上海市内で日系メーカーの製品が売られているのを見つけて使ってみました。
さすがにこれは効果を発揮し、ダニ被害は一時的に減少しました。しかし、数日後にはまたぞろ刺されるようになりました。少し間隔をおいてもう一度使ってみたものの、効果は一時的なものにとどまり、この時は本気でくじけそうになりました。
なお、念のためお断りしておくと、筆者は防虫・殺虫剤の効能を否定するつもりは毛頭ありません。あくまで筆者が中国で使った場合は、効果がなかっただけです。日本国内で使用した際はどれも大いに威力を発揮していました。