糖尿病性網膜症の診断にAI機器 米当局が承認

ニカラグアで糖尿病性網膜症のレーザー治療を受ける男性)。(c)AFP PHOTO / ELMER MARTINEZ〔AFPBB News

 「正しい数字を書けと言われてもちょっと困るので、一応こうやってしたんですけど」(本田浩理事、九州大学教授)

 「(理事会提出の資料を回収するという指示を受けて)出ちゃうとまずいです」(栄田浩二事務局長代理)

 「(厚労省の)検討会でどうやって言い逃れるか」「黙っとこう」(吉村博邦理事長・北里大学名誉教授)

流出した内部資料

 一般社団法人日本専門医機構(吉村博邦理事長)の内部資料が出回っている。筆者のところにも送られてきた。

 その資料に目を通し、呆れ果てた。冒頭にご紹介したように、幹部たちが自らの責任を回避するための隠蔽・改竄を認めるコメントのオンパレードだ。

 知人の日本専門医機構関係者に資料を見せたところ、「それは本物でしょう」と言われた。どうやら、大変な事が起こっているらしい。

 では、日本専門医機構とは、いったいどのような組織なのか。その前に、日本専門医機構が推進する新専門医制度が導入された経緯について解説しよう。

 迷走ぶりも含め、既に多くの媒体で報じられている。筆者も過去に紹介したことがある(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49835)。簡潔に述べる。

 従来、専門医の資格は、日本内科学会や日本外科学会、あるいはその下部組織である日本循環器学会や日本心臓血管外科学会などが独自に認定してきた。

 学会によって認定の質にバラツキがあることが問題視され、中立の第三者機関が認定することが求められた。

 そのために立ち上がったのが、日本専門医機構だ。日本専門医機構は、主要な19領域の診療科を対象に、専門医を認定することとなった。