米アップルが予想を大きく上回る四半期決算を発表して市場関係者を驚かせている。

アップルが過去最高業績、7~9月期売上203億ドル

米ニューヨークのアップルストア〔AFPBB News

 1月18日に発表した2010年10~12月期の業績は、売上高が267億4000万ドルで1年前から71%増加した。純利益は同78%増の60億ドル、1株利益は6.43ドルとなり、いずれも過去最高を更新した。

 アナリストが予測していた売上高は245億ドル、1株利益は5.38ドル。またアップルが発表していた事前予測値は売上高が約230億ドル、1株利益が約4.80ドルだった。

 これを受け、病気療養中のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)の業務代行を務めるティム・クック最高執行責任者(COO)は「アップルという会社の将来に非常に自信を持っている」としており、ジョブズ氏不在でも同社の経営には影響がないことを強調した。

 またこの日、ピーター・オッペンハイマー最高財務責任者(CFO)が発表した2011年1~3月期の業績予想では、売上高を約220億ドル、1株利益を約4.90ドルとしており、こちらもアナリスト予想を上回っている。

 アップルは普段控えめな予想を出すことが多いため、この業績予想は同社が自信を示していることの表れだと米ウォールストリート・ジャーナルなどが報じている。

iPhone、iPad、 Macが過去最高に

 10~12月期の好業績を支えたのは、スマートフォンの「アイフォーン(iPhone)」、タブレット端末の「アイパッド(iPad)」、パソコンの「マック(マッキントッシュ)」。いずれも四半期ベースで過去最高の販売台数となった。

 中でも注目されていたアイフォーンの販売台数は、1624万台となり1年前から86%増加した。売上金額では100億ドルの大台を突破し、1年前に比べ88%増加している。

 アイパッドの販売台数は733万台で前期の419万台から75%増加。昨年4月に発売した同製品の累計販売台数はこれで1479万台になった。

 マックも堅調に推移しており同23%増の413万台が売れ、パソコン業界全体の同期間の伸び率3%を大幅に上回った。アップルはノートパソコンが好調でこちらは同37%増。