けれども筆者は、ここが嫌いにはなれなかった。端から端まで何度も往復するうち、京都ならではの食文化を体感できる、この商店街の魅力にどんどん引き込まれていった。
京都にはすっかり風情を失ったエリアもあるが、「らしさ」を失わないところはやっぱり光を放ち続けている。たとえ人が多くとも、「八坂(神社)さんは八坂さん」「清水(きよみず)は清水」なのだ。
一度壊したら二度と元には戻らないもの――京の人たちはそれが何であるかを知っている。守るものがあるからこそ、京都の魅力は奥が深いとういことなのだろう。これから「外国人観光客4000万人時代」を迎えるにあたり、改めてそのことを感じさせられた。
「らしさ」が残る京都
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