サム・ブラウンバックという名前を聞けば、日本の拉致問題関係者の多くは瞬時に前向きな反応を示すはずである。
10年ほど前、日本側の人たちが、北朝鮮に拉致された日本国民を救出するために米国の支援を得ようと動き始めた。その際、米国議会上院の共和党有力議員として活発に助力してくれたのがブラウンバック氏である。
そのブラウンバック氏がこの2月から、“宗教の自由問題”担当の特別大使として、トランプ政権の国務省に加わった。同氏は北朝鮮の宗教弾圧も追及することになる。
任務は世界の宗教弾圧への対処
トランプ政権は、カンザス州知事のサム・ブラウンバック氏が2月1日に国務省・国際宗教自由担当の大使に就任したことを発表した。
国際宗教自由大使の任務は、世界の宗教弾圧への対処である。ワシントンの国務省本省に拠点を置きながら、移動大使という形で世界規模で活動する。
米国歴代政権は、国務省を主体に、世界各国の宗教の自由を守るための超党派の対外活動を続けている。同大使はその活動の中枢となる。