1月13日、中国四大名書の1つである『西遊記』をベースとした中国発のアニメ映画「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」(中国語原題:西遊記之大聖帰来)が日本で全国公開された。中国アニメ映画の日本での全国公開は初めてである。
今のところ映画レビューサイトでは、「中国のアニメがどんどん進化している」「期待してなかったが、クオリティーが高く驚いた」「独創性にすぐれた作品」など評価は上々で、順調なスタートを切っている。
ヒーロー・イズ・バックは、3D映像を20年以上手掛けてきた田暁鵬氏が監督を務めた作品で、2015年7月に中国で公開された。9億5600万元(約192億円)の興行収入を記録し、中国産アニメ映画史を塗り替えた大ヒット作だ。日本のアニメ映画と比較すると、2016年に公開され、同年の日本のアニメ映画興行収入でトップとなった「君の名は。」(235.6億円)と肩を並べる規模となる。
また、同年のカンヌ国際映画祭では、中国のアニメ映画の海外での販売額としては過去最高を記録。各メディアはこぞって“世界に通用する中国産アニメ映画の誕生”と報道した。
中国人の友人は成功の要因として「孫悟空をこれまでとは違う独特のヒーローとして登場させたこと」と「画風の斬新さ」を指摘する。中国のアニメ映画界はこれまで長い間“パクリ”のレッテルを張られてきたが、ヒーロー・イズ・バックは突如として現れた起爆剤のような役割を果たすこととなった。