英国の教育専門雑誌「タイムズ・ハイヤーエデュケーション(Times Higher Education)」が9月5日、世界大学のランキング(World University Ranking 2018年版)を発表し、一部で議論を呼んでいるようです。
この島国では、この手の競争となるとすぐに「日本は何位?」となります。
はたして、東京大学がトップで46位、次は京都大学で74位、その後は200位以下まで日本の大学は世界的なプレゼンス、存在感がゼロという結果になっており、「昨年の39位から7段階ダウン」などと報じられます。
しかし、こんなものに一喜一憂したり、何位下がったから何を強化して何位上げようとか、そういう議論は愚かしいことだと思います。
この種のランキングは、各種のスコアから計算された「総合点」で評価され、また英国の雑誌ですから英国の大学が世界のトップであるような重みつけを、この種の計算に潜ませる傾向は否めないでしょう。
それでも、デファクトスタンダードを取ってしまえば、それまでです。スコアリングされる要素点としては
教育
研究
論文被引用数
産業収入
学生職員数比
留学生数
男女数費
国際性
といった指標で、人数とか男女比といった直接カウントできる数字以外は、やはり様々な統計値が入っていて、実のところは中身がよく分かりません。それでも、上位の大学について、そのよく分からない指標を並べてみると(下の表)
こうやって並べてみると、1桁の9大学は英米だけで占められ、10位になってやっとアインシュタインの母校、チューリヒ工科大学が出てきます。