北朝鮮による核弾頭搭載大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成がいよいよ現実的になってきたため、トランプ政権は軍事攻撃というオプションをちらつかせながら本腰を入れて北朝鮮に強力な圧力をかけ始めた。
日本政府も、北朝鮮のICBM開発の進捗状況は日本にとって「新たな脅威レベル」であると認識し、アメリカの北朝鮮への軍事的威嚇に協力する動きを見せている。
アメリカに貢献する日本
具体的には、北朝鮮威嚇のために出動してきたアメリカ海軍カール・ビンソン空母打撃群が日本近海に近づくと、日本政府は海自駆逐艦を派遣して護衛に当たらせた(下の写真)。アメリカ海軍にとって、空母打撃群の護衛を海自駆逐艦によって増強してもらうことは、大いなる戦力の節約になる。
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また日本国防当局には、「新たな脅威レベル」である北朝鮮弾道ミサイルを迎撃するという名目で、弾道ミサイル防衛システム(BMD)の増強を加速させようという動きが表立ってきている。THAADあるいはイージス・アショアといった超高額兵器システムである。それらのBMDはアメリカ製であるため、日本がBMDを調達すればアメリカ防衛産業は大いに潤うことになる。