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スマホの中のデジタルコンチネント。(写真はイメージ)

【連載第1回】

「インターネットの次に来る革命」が、世間をにぎわせています。FinTech、位置情報、そして、IoT。「テクノロジー4.0」と称される現在のテクノロジーは、ビジネスモデルや経済のあり様を変えていきます。テクノロジー4.0にはどんな利点があり、今後どのようなビジネスが生まれてくるのでしょうか。

スマホを中心に「テクノロジー」がつながる

 FinTech、位置情報、IoTなど、ひとつひとつが革新的なテクノロジーですが、重要なのは、それぞれのテクノロジーがつながって新しいビジネスモデルが生まれている、ということです。

 例えばタクシーを探している人の位置情報を利用してタクシーを配車し、スマートフォン(スマホ)で支払いを受ける。これは位置情報とFin-Tech の組み合わせです。テクノロジーを組み合わせることによって多彩なサービスが生まれているのです。テクノロジーがつながっていることを理解し、ひとつひとつのテクノロジーを単体で見るのではなく、ネットワークとして見ることが重要です。

 そして、もうひとつおさえておきたいのは、みなさんが手にしているスマホが、あらゆるテクノロジーの媒介役として機能しているということです。

 スマホには電話やメール、インターネット、テレビ、ラジオ、カメラ、財布など、さまざまな機能が搭載されています。便利というだけなら今までの電化製品と変わりませんが、スマホの本当のすごさは、スマホを通じてテクノロジー4.0の扉が開かれていることです。

 スマホを中心にさまざまなテクノロジーが「つながる」ことで新しいビジネスモデルが生まれる。言い換えれば、ひとつひとつのテクノロジーがつながり出したことで、ビジネスが成立するようになったという新しさがあります。

 これをスマホ中心のエコシステム(生態系)といいます。