3月初頭、ドナルド・トランプ氏が、大統領に就任する前にオバマ政権の情報機関によって盗聴されていたとツイートし、大きな波紋を広げた。
これについてFBI(連邦捜査局)長官は「盗聴」には証拠がないと反論している。ところが3月22日、連邦議会下院情報委員会のデビン・ヌネス委員長が「トランプ陣営の通話はオバマ政権の情報機関に傍受されていた」と公式の場で発言し、その証拠をホワイトハウスに送ると述べた。
トランプ陣営、オバマ政権、FBI、そして共和党と民主党・・・さまざまな組織や機関が政治的な利害を絡ませてせめぎ合うなかで、「盗聴」事件はますます混迷と対立をエスカレートさせてきた。
トランプ陣営内部の会話が記録されていた
3月22日、下院情報委員長のヌネス議員(共和党・カリフォルニア州選出)は、米議会で臨時の記者会見を開き、情報機関関係者から新たに入手したという資料の内容を公表した。