1月3日、ロシア海軍の対潜駆逐艦アドミラル・トリブツと給油艦ボリス・ブトマがフィリピンの首都マニラのサウスハーバーに入港した。各種歓迎式典に引き続いてフィリピンのドゥテルテ大統領はロシア駆逐艦を訪問した。
人工島基地群建設をはじめとする中国の南シナ海侵攻戦略の進展や、ドゥテルテ大統領の言動などの影響で、中国やアメリカのみならずロシアまでもがフィリピンに対する軍事的な働きかけを強化し始めたのだ。
ロシアがフィリピンへの武器供与を提案
ロシア海軍艦艇のフィリピン訪問は今回で3度目だが、ドゥテルテ政権になってからは今回の訪問が初めてである。
駆逐艦アドミラル・トリブツに乗り込んでフィリピンを親善訪問したロシア太平洋艦隊副司令官ミハイロフ海軍少将は、近々ロシア海軍とフィリピン海軍が海賊対処や対テロ作戦分野での合同訓練を実施する意向を明らかにした。南シナ海で実施される合同訓練は、ロシアとフィリピンに限らず中国やマレーシアなどを加えた多国籍軍事訓練という形もあり得るとも語った。