「プーチン大統領は、日本側の領土返還の希望を打ち砕いた」――米国における日露首脳会談の評価は、こんな辛辣な総括にまとめられるようだ。
12月15、16日、ロシアのプーチン大統領が日本を訪問し、安倍晋三首相と会談した。この首脳会談は国際的にも大きな関心を集めた。
もちろん日本側としては、国民の悲願である北方領土4島の返還の見通しがいくらかでも生じたのかという点が、会談の最大の焦点だった。だが米国のメディアや専門家たちの間では、北方領土返還の見通しは立たず、経済利益だけを得そうなプーチン大統領がこの首脳会談の「勝者」だとする見方がほとんどのようである。
「プーチン氏は安倍氏をうまくあしらった」
米国の大手紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」(12月16日付)は日露首脳会談の開催場所、山口県長門市発の記事で「プーチン大統領は日本側の領土返還の希望を粉砕した」という見出しでその結果を総括していた。