中国のスマホメーカー「小米」、創業5年で世界3位に

中国のスマートフォンメーカー「小米科技」創業者の雷軍氏〔AFPBB News

 海外の通信社やメディアの報道によると、中国のシャオミ(小米科技)は本業のスマートフォン販売で、利益を一切得ていないのだという。 

「100億台を利益なしで売ってもかまわない」

 これは、米グーグル出身で、シャオミの世界展開を統括するヒューゴ・バラ氏が、英ロイター通信のインタビューに応じ、明かしたもの。

 それによると、シャオミは基本的に利益を一切得ることなくスマートフォンを顧客に提供しているという。同氏は「目的は、数年後に継続してもたらされる収入の道筋をつくること。我々は100億台のスマートフォンを利益なしで販売してもかまわないと考えている」と述べたとロイターは伝えている。

 シャオミは2年前、460億ドルの価値があると評され、世界で最も企業価値の高い新興企業だと言われていた。その後、同社の中国におけるスマートフォン販売は急伸し、同社は海外事業への展開も積極的に進めた。

 しかし、米IDCが先ごろまとめた中国のスマートフォン市場に関するリポートによると、昨年7~9月に同国でトップだったシャオミの四半期出荷台数は、その後急速に落ち込み、今年7~9月は4位に転落。同国市場におけるシャオミのスマートフォン出荷台数は1年前から42.3%減少した。

「利益をもたらしているのはスマホ以外の製品とサービス」

 ところがシャオミのバラ氏によると、こうした状況にあっても、これがシャオミの業績に大きな影響を及ぼすことはないという。

 同社の利益の伸びは、家電製品の販売や、サービスなどのソフトウエアのエコシステムからもたらされる売り上げによって支えられているからだと、同氏は説明している。