シリア難民にトルコ国籍、最大30万人 トルコ紙報道

シリアとの国境に近いトルコ南部ガジアンテップ県の難民キャンプで、訪問するアンゲラ・メルケル独首相を一目見ようと集まった難民たち(2016年4月23日撮影)〔AFPBB News

 ハンガリーの大統領府は、EUが打ち出した加盟各国への難民受け入れ分担計画の是非について、既に実施を表明していた国民投票を10月2日に行うことを明らかにした。

 移民の移動路「バルカン・ルート」にあるセルビアとの国境地帯に長々と有刺鉄線網を張るなど難民対策に出ているハンガリーは、EUの危機対応策を批判してきた。

 その危機の根源、シリア内戦はいまだ泥沼にある。ラマダン明けの祝祭日に合わせ72時間の停戦を発表しても、交戦はやまなかった。

 そうしたことも、いまや、日本のメディアは、小さく伝えるだけだが、ネットには、現地の惨状を伝える記録があふれている。

『シリア・モナムール』が映し出す惨状

 現在劇場公開中の『シリア・モナムール』(2014)は、自国の現実を、民衆が、権力の側が、様々な者が撮影した映像を、次から次へと映し出す。デモ、弾圧、拷問される者、銃撃戦、放置された死体・・・。

 シリアの人々が携帯などで撮り、ネットにアップしたそんな動画を集める映画人オサーマ・モハンメドは、2011年5月、カンヌ国際映画祭のパネルディスカッションで、政治犯とされ拘束された人々の釈放を訴え、帰国できなくなっていた。

 そんなオサーマのところに、SNSで知り合ったホムス在住のクルド人女性シマヴが、ネットを介し、戦禍の映像を送り届けるようになる。

 シマヴは、学校をつくり、子供たちを撮った。彼女自身、撮影中、銃撃戦に巻き込まれ負傷した姿もある。大勢のシリア人と、シマヴ、オサーマの共同作業であるこの映画は、シリア内部からの悲痛な叫びの記録である。

 『壊された5つのカメラ パレスチナ・ビリンの叫び』(2011)も、争いの地内部からの映像の記録。

 5年に及ぶ記録の舞台はヨルダン川西岸地区ビリン村。オリーブ栽培など農業を生業とするイマードが、4男が生まれたことを機に、その成長を記録しようと手にしたビデオカメラによる映像である。