かかりつけ薬剤師が医師の判断をサポートすれば確かに医療の質は向上するが・・・(写真はイメージ)

 2月10日、厚生労働省中央社会保険医療協議会は2016年4月からの診療報酬改定を答申しました。

 診療報酬の高い急性期病院の要件の厳格化や、紹介状なしの大病院受診の際に初診で1回あたり5000円、再診で1回あたり2500円の自己負担を導入することなどが盛り込まれています。

 それ以外に、私が今回の改訂の中で特に目玉だと思うのは、「かかりつけ薬剤師」制度の新設です。

薬剤師が医師の判断をサポート

 厚労省の答申によると、以下がかかりつけ薬剤師の仕事となります(かかりつけ薬剤師指導料は70点=700円)。

(1)薬剤服用歴管理指導料に係る業務
(2)患者が受診している全ての保険医療機関、服用薬等の情報を把握
(3)当該患者から24時間相談に応じる体制を取る
(4)調剤後も患者の服薬状況、指導等の内容を処方医に情報提供し、必要に応じて処方提案
(5)必要に応じて患家を訪問して服用薬の整理

 つまり、一定の経験を持つ薬剤師が、複数の診療科や病院・診療所などから処方されている薬を全て把握したうえで薬剤指導を行い、その結果を処方した医師に報告し、処方の提案も行う、ということです。