アップル、個人情報収集のアプリを削除 中国製広告ソフト使用で

AFPBB News

 米アップルが進めていたテレビ番組のインターネットライブ配信サービスの計画が中止になったと、米国の通信社やニュースサイトが報じている。

 アップルがメディア企業に支払うコンテンツの料金について、交渉がまとまらなかったことがその理由。またアップルが計画していたサービス内容についても、メディア企業が異議を唱えたという。

若者のケーブルテレビ離れが背景に

 アップルのテレビ番組ネット配信サービスの計画については今年3月に報じられていた。一連の報道によると、アップルは米衛星放送のディッシュ・ネットワークが今年2月に始めた「Sling TV」のようなサービスを計画していた。

 このSling TVとは、「ESPN」「ESPN2」「CNN」「Disney Channel」「Travel Channel」などの約20チャンネルを1つのパッケージにしたもので、料金は月額20ドル。長期契約を結ぶ必要はなく、月単位で利用できる。

 これに対しケーブルテレビなど従来の有料テレビサービスの月額料金は60~90ドルほど。そのチャンネル数は数百に上るが、ほとんどの人は一部のチャンネルしか利用していないと言われている。

 米国ではここ数年、「コードカッター」と呼ばれるケーブルテレビ契約をやめる人や、「コードネバー」と呼ばれるケーブルテレビ契約を一度もしたことがない若者が増えている。

 こうした若者は、米ネットフリックス(Netflix)や米フールー(Hulu)などの映画・テレビ番組配信サービスを好むようになっている。

 これらのサービスはオーバーザトップ(OTT)と呼ばれ、従来のケーブルテレビ方式ではなく、インターネット介して映像を配信する。

 料金が安く、好みのチャンネルだけを利用できるといった点が若者に受けており、アップルの計画はこうした需要を狙ったものだった。