2015年、中国政府は7%成長を政策目標として掲げている。第1四半期と第2四半期の成長率はいずれも7%だった。こんな偶然はめったにない。
中国国家統計局のスポークスマンは中国の経済統計は十分に信用できるものだと豪語する。一方、世界の中国ウォッチャーは中国のマクロ経済統計は信用できないと指摘する。
ただし問題は、中国のマクロ経済統計が信用できないという証拠を示せないことだ。なぜならば、誰も中国のオリジナルデータを検証できないからである。
多くの専門家は中国のマクロ経済統計が信用できない証拠として「李克強指数」を挙げている。李克強指数は、李氏が首相に就任する前に既存のGDP統計が信用できないとして作成した、鉄道貨物輸送量、電力消費量、銀行貸出残高からなる指数だ。李氏はその指数を使って中国経済のトレンドを捉えようとした。