米ヤフーは7月31日、「ポリボア(Polyvore)」という米国のソーシャルショッピングサイトを買収することで、合意に達したと発表した。
この買収によりヤフーは、昨年から力を入れているライフスタイル関連のウェブサイトを強化し、消費者向けと広告主向けサービスを拡充するという。
ヤフーの成長分野「MaVeNS」
米ウォールストリート・ジャーナルによるとヤフーは、戦略的に重視する4つの事業(モバイル、ビデオ、ネイティブ広告、ソーシャル)を「MaVeNS」と名付け、今年からこの事業分野の売上高を公表している。
その狙いは、投資家の関心を従来のパソコン用ディスプレイ広告や検索広告から、成長分野に引き付けること。今回のポリボアの買収計画もそうした戦略の一環という。
モバイルeコマースと広告事業
ポリボアの創業は2007年。本社を米カリフォルニア州マウンテンビューに置き、サンフランシスコやニューヨークにもオフィスを構えている。その現在の月間ユーザー数は2000万人だ。
米ニューヨーク・タイムズは、ポリボアのサービスについて、ファッションアイテムを中心とする、ピンタレスト(Pinterest)のようなデジタルコルクボード機能を持つが、掲載されるアイテムを購入できる点が特徴だと、伝えている。
ヤフーがこの買収によって具体的にどのように事業を展開していくのかは発表資料で公表された情報だけでは分からない。
だがニューヨーク・タイムズは、この買収は米ピンタレスト、米フェイスブック、米インスタグラム、米グーグルなどが最近注目しているモバイルeコマース分野の足掛かりをヤフーに与えるものになると伝えている。